20151214血管を健康にするちょい足し食材

Last update 20151214
◆◆◆◆◆2015年12月14日　≪主治医が見つかる診療所≫より◆◆◆◆◆
★★★★★ 血管を健康にするちょい足し食材SP★★★★★　　　　

様々な食材を専門的に研究していらっしゃる４人の博士が、今注目の、普段の食事に「ちょい
足し」することで、血管を健康にし、生活習慣病の予防に繋がる、とっておきの食材を厳選し
てご紹介！！

一つ目！血管を拡げ、血圧の流れを良くする『柚子』

食品医学のスペシャリスト
食品医学研究所　所長　平柳　要　医学博士

■柚子を摂取することによって期待できる血管の働き
１．柚子の皮の近くに「リモネン」という成分があって、このリモネンが、交感神経を刺激し
て、心臓からの血液の拍出量を増やし、血液の流れを良くする働きがあるそうです。
◎このリモネンを摂取する時のポイント
柚子を料理にかける時、半分に切って皮の方を下にして搾ることで、リモネンを効率的に摂取
できるそうです。

※皮をよく洗ってから調理してください。

・柚子湯には、お湯に溶け出したリモネンが皮膚をコーティングし、肌を潤わせる働きがある
ため「美肌効果」も期待できるそうです。

２．柚子の皮の内側の白いワタの部分には、「ヘスペリジン」という成分が含まれていて、ヘ
スペリジンには、血管拡張物質の合成を促し、血管を拡げてくれる働きがあるそうです。

高知県は、柚子の生産量日本一！なかでも北川村は、古い歴史を持つ生産地。
各ご家庭で作った自家製の「柚子酢」という調味料を、あらゆる料理に使用していて
焼き魚、刺身、冷奴など、醤油のかわりに柚子酢をかけているそうです。

この北川村の、「柚子のちょい足しレシピ」をご紹介！
【柚子ジュース】
柚子を皮ごと搾って、砂糖とハチミツを入れ煮詰めたものを、飲むときに水で薄めて飲む。子
供たちも一年中飲んでいる飲み物。

・柚子酢（柚子の果汁）を使った酢の物

【家庭で出来る簡単「柚子酢」の作り方】
栽培されている柚子は殆どが出荷用のため、村の人々が使うのは、種から育った自然の柚子で
「実生の柚子」。それを昔からの道具と手で搾ります。大切なのは皮ごと潰すように搾るこ
と。
≪材　料≫
・柚子　　４個（果汁約１００ｇ）
・塩　　　８ｇ

※これで、塩分濃度は、８％

≪作り方≫
１．柚子を半分に切り、皮を下に向けて４個分の果汁を搾りだす。
ここでポイントなのが、搾った柚子の内側を、搾り器でもう一度搾り、ワタの中のエキスを抽
出することで、ヘクペリジンもバッチリ摂れる。
２．１．に塩を加え、混ぜ合わせる。
３．一日ほど馴染ませれば、完成！！

※ヘクペリジンは、熱や光に弱いため、冷蔵庫で保存してお使いください。

【「田舎寿司」の作り方】
焼いた鯖をほぐした身に、塩と刻んだ生姜を加え、そこに柚子酢をたっぷり入れる。
それに、砂糖を少々加え、ご飯と混ぜ合わせ握りにした「田舎寿司」
握り寿司のネタは、味付けした野菜で、タケノコ（筒に酢飯を入れる）、シイタケ、ミョウ
ガ、リュウキュウ、コンニャクなど。

二つ目！血管を丈夫にして動脈硬化を予防する『ハチミツ』

免疫学のスペシャリスト
京都産業大学　教授　竹内　実　医学博士

■ハチミツを摂取することにより、期待できる血管への働き
１．ハチミツに多く含まれる「コリン」という成分が、血管の壁に出来たコレステロールを溶
かす働きがあり、それにより動脈硬化を予防することに繋がり、さらに血管を柔軟にして拡張
し、血圧を下げる効果もあるそうです。
２．コリンから作られる「アセチルコリン」という物質が脳に作用し、認知症を予防する働き
もあるといわれているそうです。

宮崎県椎葉村は、半世紀以上前から、ハチミツが生活に根付いている場所で、多くの方が自家
製のハチミツを作っていらっしゃいます。

そんな椎葉村から、ハチミツのちょい足しレシピをご紹介！
【ヤマメのハチミツ甘露煮】
１．ヤマメの素揚げ（ヤマメの代わりに白身魚や青魚もオススメ）を鍋に入れ、水と醤油を加
える。
２．ハチミツ大さじ１杯を加えて、強火で身が柔らかくなるまで煮る
ハチミツは、砂糖の２/３の量で、同じ程度の甘さを感じられ、カロリーも砂糖よりハチミツ
の方が、２割ほど少ない。

※ただし、ハチミツは糖分が多いので、そのまま料理にプラスするのではなく、
これまで使っていた砂糖などの糖分と置き換えて使うのが良いそうです！

・栗と銀豆のハチミツ甘露煮

・茹でた里芋にハチミツ
里芋を、調味料を使わず皮ごとお湯だけで茹で、皮を剥いてハチミツを付けて食べる。

・焼いた餅にハチミツ
山間の椎葉村では、昔、砂糖は貴重品でなかなか手に入らず、代わりにハチミツが使われるよ
うになったのだそうです。

・ハチミツご飯
米３合に対してハチミツ大さじ１杯が目安。おこげが絶品だそう☆彡

※ハチミツに多く含まれる果糖は、白砂糖の主成分であるショ糖に比べ、血糖値が上がり
にくいのだそうです。
※ハチミツは、１歳未満の子供には与えないでください。

三つ目！動脈硬化を防ぎ、認知症も予防する『かつお節』

健康栄養学のスペシャリスト
文教大学　教授　中島　滋　理学博士

■かつお節の摂取によって期待できる血管への働き
かつお節の健康成分が、青魚に多く含まれるオメガ３脂肪酸の「EPA」と「DHA」。
この二つの成分が、血液中の中性脂肪やコレステロールを減らし、動脈硬化を予防する働き
や、血栓ができるのを防いで、脳梗塞や心筋梗塞を予防する働きがあるといいます。
また、DHAには、記憶力を向上させる働きがあり、認知症を予防する効果も期待できるそうで
す。

■「生かつお」と「かつお節」の違い
「DHA」は生の鰹にも多く含まれますが、かつお節を作る工程でDHAが増えるのだそうです。
・燻して乾燥させたかつお節＝裸節（一般的に家庭で使われる「花かつお」は裸節を削ったも
の）の場合
⇒水分が抜けて成分が凝縮することでDHAが増える
・裸節にカビ付けをして熟成させたかつお節＝本枯れ節の場合
⇒カビの出す酵素の働きで、DHAが約３倍に増えるといわれるそうです。

鹿児島県枕崎市は、かつお節の生産量日本一！
地域を上げてかつお節摂取を推奨している枕崎市の定番かつお節ちょい足しレシピ
【茶節】
器に味噌を少し入れて、かつお節を好きなだけ加え、そこに緑茶かお湯を注いで混ぜるだけ！
ダシではなく、かつお節を味わう！
【かつお節餃子】
１．使う度毎に、削ったかつお節を用意し、キャベツと大葉を刻んで混ぜ合わせ、そこに生姜
をすりおろす。
２．１．に、鶏のひき肉を入れ、塩、コショウでちょっと味付けをし、ここに削っておいたか
つお節をたっぷり入れ混ぜ合わせ餃子の具に。
※塩分控え目！かつお節が入っているので、そのまま食べても十分美味しい！
【かつお節入りダシ巻き卵】
とき卵に、かつお節で取った濃厚なダシを混ぜ、さらに、かつお節そのものと刻みネギを混ぜ
合わせ、焼く。
【味噌汁】
ベースのダシ作りには、かつお節を、これでもか！というほどたくさん入れた、具だくさんの
味噌汁。
【かつお節のふりかけ】
１．味噌汁のダシを取った後のかつお節を絞り、みじん切りにします。
２．ゴマ油でしっかり炒めて水気を飛ばします。
味付けは、砂糖小さじ２杯、醤油少々を加えて味を調え、白ゴマを散らせば完成！！

他にも
・赤カブの浅漬け
・青菜と豆腐の煮びたし・・・など

※番組主治医の皆さんが、パーフェクトでオススメになった食材です！！

四つ目！寒い冬にオススメのスパイス！『シナモン』

生薬・薬用植物のスペシャリスト
京都大学　准教授　伊藤　美千穂　薬学博士

世界最古のスパイスといわれる「シナモン」は、「桂皮」という名で「生薬」としても使われ
ています。

■生薬である『桂皮』に期待される働き
１．漢方の葛根湯に使われる場合、血流を上げて末梢血管を拡げ、発汗作用があり、手足の冷
えの予防に繋がるそうです。
２．糖尿病患者に、桂皮を摂取させた研究では、血糖値の低下が確認されているそうです。
３．伊藤博士によるマウス実験では、ストレスによる胃潰瘍を予防する働きも確認されている
そうです。

博士オススメのスパイス「シナモン」のちょい足しレシピ
【朝食レシピ】
・シナモントーストもどき
ハチミツとマヨネーズに、適量のシナモンを加え、混ぜ合わせたペーストをパンに塗り、トー
スターで加熱する。ペーストの表面が泡立ってきたら焼き上がり！

【昼食レシピ】
・シナモン入りカレーライス
カレーのルーを溶かす前に、シナモンを加えると具材にシナモンの味が馴染みやすい。また、
シナモンの成分は熱に強いため、シナモンを入れてからしっかり煮込んでも大丈夫！
盛りつけたカレーライスに、お好みでシナモンをちょい足ししてもよい。

【夕食レシピ】
・天ぷらのシナモン塩添え
塩に適量のシナモンを混ぜ合わせ、シナモン塩を作り、塩の代わりに天ぷらに付けて食べる。
※油と相性のいいシナモン塩は、唐揚げやエビフライなどにも合うそうです！

・かぼちゃや、サツマイモの煮物にシナモンを少量振りかけると、和菓子に似た味わいに！

※シナモンは摂取し過ぎると肝臓に負担をかけてしまう可能性があるので注意が必要。
料理に直接かける時は、小瓶などに入ったパウダーを、少量振りかけてください。

★北川村の『柚子』製品≫

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